「最初の打ち合わせがうまくいけば、仕事は8割決まる」
これは、15年以上デザインやクリエイティブの現場に立ち続けてきて、何度も実感してきたことです。
ただし、ここで言う「うまくいく」というのは、
- 話が盛り上がること
- 相手に好かれること
- その場で即決されること
ではありません。
多くのフリーランスデザイナーが最初に見てしまうもの
最初の打ち合わせで、多くのフリーランスデザイナーやWEBデザイナーが真っ先に見てしまうのは、
「どんなデザインが好きか」
「参考イメージはあるか」
「予算はいくらか」
「納期はいつか」
「何を作ればいいのか」
つまり、「制作物」の話です。
もちろん、これらはデザインやWEB制作において必要な情報です。
ただ、ここだけを見てしまうと、仕事はどうしても「作業」になっていきます。
その結果、あなたは「デザインやWEBを作る人」になり、作業は必ず、価格競争に巻き込まれていきます。
選ばれ続けるデザイナーが見ているのは「作る前の部分」
一方で、選ばれ続けるフリーランスデザイナーやWEBデザイナーが、最初の打ち合わせで見ているのは、まだ形になっていない部分です。
たとえば、
- なぜ今、それが必要なのか
- それが無いことで、何に困っているのか
- 本当は、どこを一番変えたいのか
- この人(この会社)は、何を大切にしているのか
こうした、まだ言葉になりきっていない背景を見ています。
実はこれ、クライアント本人ですら、はっきり言語化できていないことも少なくないんです。
「聞いているつもり」で、見えていない状態
ヒアリングが苦手だと感じている人ほど、
- 相手の話を一生懸命メモする
- 言われたことを正確に再現しようとする
- 要望を漏らさないようにする
とても真面目です。
でも実はこれ、相手の「表面」だけを見ている状態でもあります。
- その言葉が出てきた理由
- その要望の裏にある不安
- 言葉のトーンや、一瞬の迷い
こうしたものは、メモにはなかなか残りません。
けれど、仕事やデザインの質を大きく左右するのは、こうした「見えにくい情報」です。
選ばれるフリーランスデザイナーは、違和感を見逃さない
選ばれ続けるフリーランスデザイナーやWEBデザイナーは、打ち合わせで、こんなところを見ています。
- 話が一瞬止まったところ
- 言い切らずに濁した部分
- 話題を変えたタイミング
- 「本当はこうしたいんですけど…」の、その後
そして、そこにすぐ答えを出そうとはしません。
「その部分、もう少し詳しく聞かせてもらってもいいですか」
そうやって、相手と一緒に考える姿勢を取ります。
その場で答えを出さないのは、逃げではない
選ばれるフリーランスデザイナーやWEBデザイナーほど、「すぐに結論を出さない」「その場で方向性を断定しない」「一度整理しますねと言える」
これは、自信がないからではありません。
むしろ逆で、焦って決めることのリスクを、よく知っているからです。
最初の打ち合わせは、「答えを出す場」ではなく、「土台をつくる場」。
この認識があるかどうかで、その後の仕事の進み方は、大きく変わります。
「この人に任せたい」と感じる瞬間
クライアントが「この人にお願いしたい」と感じるのは、
- デザインがうまそうだから
- 知識が豊富そうだから
だけではありません。
多くの場合、
「自分の話を、ちゃんと受け止めてもらえた」
「一緒に整理してもらえた」
この感覚があるかどうかです。
それは、派手な提案や上手なトークではなく、最初の打ち合わせで「何を見ているか」。
その姿勢から、自然と伝わっていきます。
最初の打ち合わせは、立場が決まる場所
最初の打ち合わせで、
- 要望を聞くだけの人になるのか
- 一緒に考える人になるのか
ここで、立場はほぼ決まります。
前者は、「作ってくれる人」。
後者は、「頼れるパートナー」。
あなたはどちらの立ち位置で、お客さんと関わっていきたいですか?
実は選ばれ続けるかどうかは、この違いの積み重ねです。
最初の打ち合わせで大切なことは、どう制作するかでも、お客さんにどう気に入ってもらうかでもありません。
相手の背景と、まだ言葉になっていない本音。
それを、「一緒に整理しよう」とする姿勢です。
この視点の延長線上に、単価や価格交渉の話も、自然につながっていくのだと僕は考えています。
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